三枝愛個展「木の日-树节」(ホホホ座浄土寺店1階奥ギャラリー / 京都)

2020.01.11-02.09

 

2019年2月。日本への留学を控えた高校生に美術を教えるために中国へ渡った。 そして上海郊外にある高校に向かう空港からの道のりで美しい風景を見た。白い ペンキのようなもので塗装された街路樹の立ち並ぶ道。それは中国をはじめアジ ア各地の冬に見られる風景で、塗られているのは害虫や寒さから木を守るための 肥料なのだという。車窓から見た木々は川岸や地平線とぴたりと重なり、風景に 溶けていくように感じられる。滞在先の高校の敷地内にある木々にも肥料がたっ ぷりと塗られていたが、同時にそれとは違う姿の木々に気が付いた。不自然な高 さで伐採され、年輪を重ねた断面を露わにした16本の木。例年通りに肥料を与えたのと、伐採することを決めたのは別の人なのだろう。不要な切り株となっても、 木々は成⻑のための肥料を与えられ続けている。

    

撮影:溝縁真子